オーガニック農ステイ
「自然に寄り添う生活」をひとときご一緒しませんか?
まさるプロフィール
大阪生まれ大阪育ち。大学卒業からサラリーマンを経て、学生時代にハワイの農業研修で知り合った群馬県の知人の元にお世話になったのが20代後半。そこから私の田舎暮らしが始まり、そして福島県の「やまなみ農場」でセルフビルドの家、自然養鶏、自然農、自給自足生活にふれ、そういう生活がしたかったのだと気づいた私は、その実践を続けてきました。私たち夫婦にとっての師匠的存在・長野在住の姫野夫妻は、電気、ガス、水道のない「自然に寄り添う生活」をごく自然に実践されています。お二人から教わった多くのことが、今の私たちの生活の根幹です。
「素晴らしいだの憧れるだのと言う人は多くても、実践している人はとても少ない」との姫野さんの言葉は、忘れられません。
五島移住のきっかけとなった大きな出来事。それは福島第一原発の事故です。あの事故に、今の社会システムが間違いだらけということに気づかされたとともに、自然に寄り添う生活の重要性を再認識しました。2013年に家族4人で群馬から移住し、いろんなことに悪戦苦闘しつつ自然に寄り添う生活を続けてきました。そうして自分らしい生活を追求しながら、将来的には大人も子供も自然を愛し感謝できる「癒しの里」を計画しています。
やすこプロフィール
学生時代に発症したアトピー性皮膚炎をきっかけに食の大切さを学ぶようになり、マクロビオティックや東条百合子先生の菜食を実践するなか“人にとって正しい生活”について強く意識するようになりました。東京の自然食レストランで働いていた時に、同僚の友人に誘われて群馬に体験農業へ(これがまさると結婚するきっかけでした)。「体験農業」とはいうものの何も用意されておらず、すべて自分たちでやらなければならない日々。これが、わたしの人生の大きな転換期となりました。
夫婦二人でスタートラインに立ち、長女・長男を授かりながら、できる範囲で農的生活を営んできました。
野菜セットを直接お送りするお客様も増えていき、経営面では安定しつつあったそんな時、福島第一原発事故が起こりました。これからのことをとことんまさると話し合い、五島に移住することを決断したのでした。
2016年、五島初のオーガニック/自然食品店〈ねこたまショップ&カフェ〉を、2019年には自給生活が体験できる〈タイニーハウスねこたま〉を開業。音大出身の経歴を活かしピアノ教室を開く傍ら、最近はジャズを学び直すため、長崎市の先生の元へ通っています。そして「脱ステ・脱保湿」でアトピーの改善に取り組みながら、自然に寄り添う丁寧な暮らしを実践しています。
「自然を100%体感する」という経験
2023年5月、二人の女の子がここにやってきました。一人は化学物質過敏症、もう一人は「人混みが怖い」。そんな彼女たちは普段、フリースクールに通っています。
化学物質過敏症は、添加物、化学肥料、農薬、香料、電磁波など過敏に反応してしまう症状です。いまや都会にあふれているものばかりで、彼女にはとても生活できる環境ではありません。幼少時からの化学物質過敏症は、本当につらいはずです。
「人混みが怖い」というのも、とても生きづらいでしょう。あまりにも重すぎるハンディです。人混みを避けて生きるのがどれほど大変なことか、想像もつきません。
五島に来ることで少しでも日頃のリスクが軽くなればという想いで、そんな女の子たちを迎えました。海が好きだという二人が着いたその日、少し雨模様でしたが、近くの六方ビーチに連れて行きました。誰もいないビーチにどちらも大はしゃぎで、見ているこちらがうれしくなりました。
2日目の五島観光のあと、高浜海水浴場でも二人はビショビショ。タイニーハウスねこたまを下った先のビーチは、二人の楽しみの一つでもありました。そこにはブランコがあるからです。
3日目は畑のある奥ノ木場に行きました。川でも水遊び(5月の川の水は冷たかった!)。薪風呂の火起こし体験のあと、裏山に生えていたタケノコでパスタ作り。
五島滞在は、二人にとっていい思い出になったかな? 私たち夫婦にとっても、とてもいい経験になりました。彼女たちを見ていると、ふと「普段の生活では、自分を解放できないのかな?」と思いました。海で遊んでいるときの二人は、肉体的にも精神的にも100%解放されていました。子供は全力で遊んでこそ、成長できると思っています。身体を動かして体験してこそ、人間的成長が築かれていくのではないでしょうか。
ねこたまの環境では、自然を100%体感することができます。生きる上で本当に大事なものは何か? 「自然に寄り添う生活」を大事にする私たちだからこそ、それを子供たちに伝えることができると考えています。
フリースクールに通わざるを得ない子供たちはある意味、現代社会の犠牲者かもしれません。悩みを抱える少年・少女が、五島の自然に抱かれることで少しでも癒されることを願います。これからそういうお手伝いができれば、うれしい限りです。